退役軍人がベトナム戦争時に隠した金塊を探す！映画『ザ・ファイブ・ブラッズ』

ベトナム戦争を戦った退役軍人が戦死した仲間と金塊を探す映画『ザ・ファイブ・ブラッズ』を見たので感想と鑑賞できる動画配信サービス(VOD)を紹介。

本作品はNetfilx配信のオリジナル映画でベトナム戦争で戦った4人の黒人退役軍人が、戦死して母国に連れ帰る事が出来なかった隊長の亡骸と戦争中に発見し隠した金塊を探し出すためにベトナムに舞い戻る戦争映画。

本作品は、隊長の亡骸と金塊探しの話を中心に、ベトナム戦争から現在までの黒人社会の歴史を実際の映像と一緒に振り返る歴史映画でもあるので、黒人の歴史に詳しいとより楽しめる作品になってました。

監督は「マルコムX」や白人至上主義団体「KKK」に潜入捜査した黒人刑事のノンフィクション小説を映画化した「ブラック・クランズマン」など黒人社会の映画を撮り続けているスパイク・リー監督、主演はMARVEL初の黒人ヒーローのブラックパンサー役で有名になったチャドウィック・ボーズマン、その他にデルロイ・リンドー、クラーク・ピータース、ノーム・ルイス、イザイア・ウィットロック・Jrなどのベテラン俳優陣が共演。

★★ストーリー★★
かつてベトナム戦争に従軍したアフリカ系アメリカ人の退役軍人たち。ポール、オティス、エディ、メルヴィンは、終戦から40年以上が経った今、ふたたびベトナムに戻ってきた。目的は、戦死した部隊長ノーマンと、現地のどこかに埋まっている宝を探すこと。ポールを心配する息子も加わって、ベトナムで人々や自然の猛威にさらされる中、彼らは決して消えないベトナム戦争の爪痕を見つめることになる。

【注目ポイント】
　・金塊と隊長の亡骸を見つける事は出来るのか？
　・ベトナム戦争を経験した彼らの心の傷とは？

注目ポイントは是非、動画配信サイトで確認して下さい。

★★個人的感想★★
アフリカ系アメリカ人が社会で直面する差別構造や偏見などをテーマにした作品が多い監督だけあり、本作品もベトナム戦争の最前線に参加した黒人達の苦悩などを描いた社会派映画て感じでした。個人的には黒人社会の歴史を余り知りませんが映画の中に出てくる実際の写真や映像は結構衝撃的でした。

ジャングルを船で進むシーンや音楽などはフランシス・フォード・コッポラ監督の傑作戦争映画『地獄の黙示録』をイメージしました。また、過去を振り返るベトナム戦争当時のシーンは画面比率4:3でフィルム的な質感の画質が粗い映像になっており現在と過去がすぐに分かる作りになっており良かったです。

前半は退役軍人のお爺ちゃん達が大冒険するコメディタッチの冒険映画て感じでしたが、後半は狂気に満ちたサスペンス映画て感じでした。155分と上映時間は長めでしたが、面白かったです。

スパイク・リー監督の社会派の映画やフランシス・フォード・コッポラ監督の『地獄の黙示録』が好きな人にオススメの社会派戦争映画です。